わくわくノート

元不登校だけど、前向きに暮らしながら更新する雑記ブログ。4コマや本のレビューコーナーを設置しています。

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『窓ぎわのトットちゃん』思い出は時間が経つほど輝きを増していく。

黒柳徹子さんが通ったトモエ学園の話。

とてもユニークな教育方針の学校で、読んでいてとても新鮮だった。

こんなにも素晴らしい学校があったなんて。

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 黒柳さんのトモエ学園時代の思い出がギュッとつまった一冊で、温かい目で過去を回想する優しさが文面からも伝わってきて、思い出を共有させてもらってありがとうという気持ちになりました。

 

「アメリカにはテレビジョンっていうのがあって…」など、現代とは全然違う時代の感覚も面白くて、初版から時間が経っていても新鮮に読むことができました。

 

何より本人がまだご存命であることが、輪をかけて本の説得力を増しています。ずっと長生きしてほしいです。

 

本の中でお弁当の中身を「海のものと山のもの」を入れること、というところがあってなんて分かりやすくて面白い発想だろうと思いました。子どもの視点からは、食事の時に「海のものと山のもの」を見つける楽しみがあるし、お弁当を作る親の視点からでも、分かりやすい基準ですし。

 

でも世間の常識から外れた教育は、理解されないことも当然あり、学校を転校することになる子もいました。

その子は校長先生の背中を無言でたたき続け、校長先生は目を赤くしながらただ、たたかれていました。

そして別れの日には、その子が何度も振り返りながら手を振って歩いて行った描写が描かれていて、とても悲しかったです。

 

戦争が始まると、トモエ学園は燃やされてしまいました。

今までの学校生活があまりにも輝いていたからこそ、余計にその現実が辛く目の前につけつけられます。

あんなに楽しかった学校が、毎日が、ある日突然なくなってしまうのです。

ここが個人的に最大の号泣ポイントで、電車の中でボロボロ泣いてました。

 

そんな状況の中でも校長先生は前向きでした。その心遣いがさらに辛かった...。

 

生徒はばらばらになり、黒柳さんは東北へ向かうところで話は終わります。

 

戦争を長い言葉で批判するよりも、もうこれだけでどんなに取り返しのつかないことをしたのかが、十分理解できます。

 

あとがきの話で、黒柳さんがトモエ学園があった場所へ行ったみたいなんですね、そしたらそこは駐車場になっていて、徐行して走らせていると「満車! ダメ!」と警備員に言われ、車の中で涙がぽろぽろとこぼれたと書かれていました。

 

都会の余裕のない無味無臭な冷たさに時々耐えられなくなることがありますよね。

損得勘定で動いてしまう現代で、やっぱり心が大切だよねと、弱々しく繊細なハートを強く後押ししてくれる内容でした。

 

きっと心も筋肉や頭と同じで、使わないと衰えていっちゃうのかもしれません。

心の輝きを周りに分けていけば、いつか世の中はもっと明るくなるはず。

この本はその光が具現化した一冊だと思いました。

(買切) 新装版・窓ぎわのトットちゃん

(買切) 新装版・窓ぎわのトットちゃん