わくわくノート

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千原ジュニア著『14歳』の感想。まゆの中で生まれ変わろうともがく気持ちがつづられていました。

千原兄弟の最初の印象

私が千原兄弟を最初に見たのは、兄弟そろって出てた番組でした。

 

そのビジュアルが強烈で、2人とも大きい身体をしていて、声も口調も荒いし、強面だし、

まるでだと思いました。

 

赤鬼青鬼みたいな。門番みたいな。何か大事なものを2人で守っているような、そんな第一印象でした。

 

本の内容

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14歳の頃のジュニアさんが部屋に引きこもっていた1年間がつづられています。

 

その年齢の時期は感受性が豊かだったり、繊細なところもあると思いますが、ジュニアさんの感性はやはり人一倍鋭い感じを受けました。

 

というと、すごく繊細な文章で書かれているのでは、という印象を与えてしまいがちですが、その逆で感情にベールがかぶさっているような、鈍い感覚の文体です。

 

繭(まゆ)の中でもがきながら、外と遮断している感じ。 

繊細過ぎて冷静になれないから1枚の壁を隔てているという感じです。

 

本文を引用しつつ紹介

その街には黒と青の学生服の学校があるらしく、青は進学校のような描写でした。

周りから認められるためにジュニアさんは頑張って青の中学校に合格します。

だけど、僕がこのレースでゴールした瞬間、奇妙な別のレースが始まった。青い服を着た人たちだけのレース。青色のレース。

僕は参加しなかった。

僕が走らなければならないコースは、そのコースじゃないと想ったから。

そのレース場がどこにあるのかなんてまったく解らないけれど。

 

あしたのジョー』をモチーフに、思いを残したりもしています。

あなたは真っ白に燃えつきて笑顔を浮かべながら死んでいきました。

僕もあなたのように笑顔を浮かべながら死にたいと想っています。

だけど今の僕には、まだ何をすればあなたのように真っ白に燃えつきることができるのか解りません。だから僕は今ここで、それをずっと探しているところです。

僕は何も変わらず、僕が戦うリングだけを探している。

 

家族との関係も日に日に悪化していきます。この頃にはお兄ちゃんは家を出ていて、両親、妹、本人の4人で暮らしていました。不安も大きくなり、暴れて壁に穴を開けたりもしてしまいます。食事には母が精神安定剤を混ぜているところを見たとか。

僕は今、僕だけの道を探しているところなのです。

だから心配しないでください。

必ず答えを見つけるから。

そう想いながら部屋に入り、またカギをかけた。

僕は今、手術しようとしているんだ。

僕の手でそいつを取り除こうとしているんだ。

 

パジャマ姿で過ごすことが多くなってきたジュニアさん。学生を見ながら、みんなと同じような人生は歩まないと決意します。

あなたたちはどこに向かっているのですか。

僕を見つめる2人の目。

なんだかうらやましそうな視線。

本当は僕たちもあそこに向かいたくないんだというような視線。

僕は自転車を止めて、学生服のボタンをはずして脱ぐと、それを川に投げ捨てた。

二度と着ることはないから。

そうあってほしいから。

もう限界だから。

 

まとめ

誰にでも苦しい時期はあると思いますが、それは無駄じゃないよとか、その先の良い未来に繋がっていくよと思えるような本でした。 

 

引きこもりというと消極的なイメージがありますが、ジュニアさんの場合は前向きな引きこもりのような感じでした。

 

そもそもこの本を読もうと思ったきっかけは、帯かなんかに「これは、聖書だよ」というような推薦文を見て強く印象に残っていたのが理由の1つです。

 

タレントさんや芸人さんが続々と本を出版していますが、肩書に関係なく、やっぱり一流の人はすごいなぁと思える純度の高い本でした。

 

ベタですが、タイトル通りに14歳あたりの人にも読んでもらいたいと思いましたが、その頃って人から勧められても反発しちゃうから逆に届かないかなぁーとか思ったり。

 

飾らない言葉で語られた良い本でした。